健康増進法が2020年4月1日から全面施行

2020年4月から、飲食店の屋内での喫煙が原則禁止になります。

とはいえ、経過措置として、客席面積100平米以下かつ資本金5,000万円以下の既存店舗は現行の喫煙ルールを継続することができるとのことです。

選択の余地なく禁煙に移行しなければいけない飲食店はそうする他ないですが、まだ禁煙にするかどうか選択の余地がある店舗の経営者の方は、禁煙にするか、屋外の喫煙スペースを設けるか、分煙にするか、喫煙継続か、悩みますよね

禁煙に移行することでコストも発生すると思いますし、どの程度売上に影響があるのかが大問題です。

中には、禁煙にしたことで閉店に追い込まれた、という店もあるようです。

「日本のお酒を丁寧に紹介するという業態の飲食店を経営していた際に、喫煙者と非喫煙者の間で軋轢がありました。それを避けたくて店内禁煙(店外に灰皿を設置)にしたところ喫煙客が来なくなり、閉店に追い込まれました。(新潟県/居酒屋)

https://cookbiz.jp/soken/news/inshokuten_nonsmoking/

そこでこの記事では、何を元に禁煙・喫煙を判断していくべきか、考え方の視点をお伝えいたします。

公開されている飲食店の喫煙に関するアンケート例

Q.お店の喫煙環境が変わったこと(喫煙可から禁煙)による売上への影響がありましたか?
特に変化はなかった 60%
売上が増えた 12%

https://cookbiz.jp/soken/news/inshokuten_nonsmoking/

上記のアンケート結果をみると、計72%の店舗が変化無し、または売上に良い影響があったようです。

ですが、これをうのみにしてはいけません。どんなお店が回答した結果なのかがわからないためです。

全体的な結果を見ても何も判断できません。

喫煙者に”タバコを吸いたいと思う場所”を尋ねた。

多い順に、「自宅」74.8%、「飲食店」69.5%、「ホテル」44.2%、「職場(自席や共有スペースなど)」42.9%で、上位4項目は建物の中であった。

http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2018/180821/

一方でこんな結果もあります。
喫煙者は飲食店でタバコを吸いたい、と思っている人が多いようですね。

喫煙者の割合は全体で17.0%で、そのうち12.3%が主に(紙巻きなどの)たばこの喫煙者、4.7%が主に電子たばこ・加熱式たばこの喫煙者であった。

https://www.recruit-lifestyle.co.jp/news/pressrelease/gourmet/nw29045_20200221

このアンケート結果だけをみると、「喫煙者は17%しかいないから禁煙にして大丈夫!」と思うかもしれませんが、ちょっと短絡的すぎます。

「あなたの店のお客様」が店内で喫煙したいのかが重要

いくつかWEB上で公開されているアンケート結果を見てきましたが、一般に公開されているアンケート結果は、あなたの店のお客様が回答したわけではありません(あたりまえですが非常に重要なことです)。

一番大切なのは、あなたのお店のお客様が喫煙に対してどう考えているのか、ということです。

あなたのお店では、喫煙しているお客様の構成比はどの程度ですか?

そのお客様はあなたの店でタバコを吸えることをどの程度重要視していますか?

つまり、公開されているアンケートは、どんな業態で、どんな規模で、どんな地域の飲食店(またはお客様)が回答したのかがわからなければ、そのアンケート結果は参考にできない、ということです。

例えばですが、居酒屋を経営しているあなたがファミレスの実態を参考にしてしまうようなことも起こりえます。

ベストな対策としては、あなたのお店のお客様にアンケートをとることです。

アンケートが難しければ、お客様を観察したり、常連さん直接聞いてみてください。

飲食店を禁煙にするか喫煙可にするか、決めるためのアンケート例

飲食店で喫煙・禁煙を決めるためのアンケートを取る際に重要なポイントは、禁煙と喫煙どっちが良いか?と聞くのではなく、禁煙・喫煙が変わったら来店頻度に影響があるか?を聞く(または仮説を立てる)ことです。

例えば、「禁煙・喫煙どっちが良いか?」という質問に対して、喫煙者は「喫煙できた方が良い」と答えるのは当たり前です。

喫煙しているお客様の割合から禁煙・喫煙の判断をするのでも良いですが、もう少し突っ込んで、「禁煙にすることで来店頻度が下がるのか?」と聞くのがお勧めです。

「たまにタバコを吸うくらいで飲食店の店内で吸わない」このような人が多ければ禁煙にしても影響は少ないでしょう。

逆に、普段タバコを吸っていないお客様がどのくらいいて、禁煙にすることで来店頻度が上がるのかも気になりますよね。

また、喫煙可から禁煙にすることで新規顧客の獲得も考えられますが、店に来ていない方にアンケートを取るのは難しいですし、既存のお客様ほどのインパクトは出ないケースが多いと思いますので、短期的にはそこまで気にしなくて良いのでは、と思います。

具体的なアンケート設問の例は以下です。

いつも当店をご利用いただきありがとうございます。
このアンケート結果は、サービスの改善に活用させていただきます。
何卒ご協力のほどお願いいたします。

【Q1.性別】
男性 ・ 女性

【Q2.年代】
10代・20代・30代・40代・50代・60代・70代以上

【Q3.来店頻度】
週1回以上・月2~3回・月1回・2~3ヶ月に1回・半年に1回・1年に1回・今回が初めて

【Q4.あなたは煙草を吸いますか?】
1.毎日吸う 2.時々吸う日がある 3.吸わない

【Q5.店内を「禁煙」にした場合、あなたの来店頻度はどうなりそうですか?】
1.来店頻度が上がると思う
2.来店頻度がやや上がると思う
3.来店頻度は変わらないと思う
4.来店頻度はやや下がると思う
5.来店頻度は下がると思う
6.わからない

【Q6.何かご意見がございましたらご自由にお書きください。】
(記入欄)

来店頻度が高い人(リピーター・ファン)が離れないかが特に重要ですね。Q3の来店頻度は、それを把握するための設問です。

まとめ

あなたのお店のお客様が喫煙に対してどう考えているのか

しっかり把握した上で喫煙・禁煙を決めていきましょう。

お客様がどんな方なのかを把握することがマーケティングの第一歩です。