この記事では、アンケートの調査の手順とポイントを簡潔にお伝えします。
アンケート調査を行う機会が頻繁にある方は少ないと思いますので、急に調査が必要になり、「何から手をつけたらよいのかわからない」となる方が多いのではないでしょうか。
まず設問文を作ろうとしている方、一回手を止めて、この記事を読んでください。
アンケート調査の流れと重要ポイントを知っておくことで、その後の工程が楽になり、調査の質も高まります。
アンケート作成の流れ

【1.調査目的の設定】
アンケート調査の流れは上記画像のように、まずは調査の目的を決めることからスタートします。
【2.対象者を決める】
調査の目的が決まると、どんな人に回答してもらう必要があるかが決まります。
【3.調査手法を決める】
目的と誰に対して調査するべきかが決まると、手法を決めることができます。
アンケートなのか、インタビューの方が良いのか、WEB上にあるデータを探せば済むのか、会員情報を分析するべきなのか、等です。
ここまでが調査の企画です。
【4.設問を作る】
企画ができると、やっと設問が作れます(アンケートの場合)。
インタビューの場合は質問項目と時間を割り振ったインタビューフローを作ります。
【5.回答を集める】
設問ができたら、回答を集めます。
【6.集計・分析をする】
回答が集まったら、集計し、分析します。
紙のアンケートの場合はその前に入力が必要ですね。
以上が調査を行うときの一般的な流れです。
アンケート作成の流れで一番重要なのは、【目的】を言語化すること
アンケート調査の流れで一番重要な工程はどこだと思いますか?
見出しに書いてしまいましたが、ズバリ「目的を言語化すること」です。
どんなに高度な分析をしても、設問や回答者がおかしかったら、有用な分析にはなりません。
さらに、どんなに設問の質が高かったとしても、調査目的と合っていなければ、結果を活用できません。
つまり、アンケート調査において最も重要なのは、「調査目的を明確に、具体的に言語化すること」なのです。
調査目的を言語化し、それを達成するための手法や対象者、設問文を考える、という流れです。
アンケートの「調査目的」は「聞きたいこと」ではない
調査目的は、聞きたいこととは違います。
調査結果を元に、どんなアクションをするのか、何を検討するのか、何を提言したいのか。これが調査目的です。
しかしながら意外とこれを言語化できずに調査を実施してしまうケースが多いです。
調査目的でよくあるのが、「受容性(ニーズ)を把握する」ですが、これは「調査目的」ではなく、「聞きたいこと」です。
「利用意向や購入意向を聞きたい」と同じ意味だからですね。
調査目的とは、ニーズを把握して「何をするか」です。
例えば、「事業の継続可否を判断する」、「事業計画書に結果を掲載し融資獲得の確度を高める」などが調査目的にあたります。
調査目的を言語化してから設問を作ろう
アンケートのすべての設問は、「○○のために○○を聞く必要があるから、この質問と選択肢にしよう」というように決めていきます。
目的が明確でないアンケートは、せっかく時間と労力をかけて調査をしても、結果を活用できません。
「事業の継続可否を判断する目的のアンケート調査」と、「事業計画書に結果を掲載し融資獲得の確度を高める目的のアンケート調査」は、適した設問が異なるからです。
この目的が上手く言語化できない場合、「調査が本当に必要なのか」から検討すべきかもしれません。
とはいえ、この「調査目的の言語化」自体が、経験が無いと意外と難しいものです。
そして、目的に合った手法や設問内容を検討することも、また難易度が高いです。どのような結果が想定されるかをイメージして設問を作る必要があるからですね。
「この内容で調査を進めてよいのかな?」とモヤモヤがある場合、設問を作り込む前に、まずご相談いただくのがお勧めです。
その後の工程がかなり楽になります。
回答を集めてからご相談いただくと、既に手遅れであることも多いです。
少しでも迷いや不安、モヤモヤがある場合は、早めにお気軽にご相談ください。